誰もが理解したい鍵
ぼくは“生涯一営業マン”でいたい、お客様のいいパートナーでありたいと思っています。
それなら、社長でいる必要はないのです。
夢とはいえ、ぼんやりそう思っているだけではありません。
これから10年かけてその方向に向かって準備をしていきたいと思っています。
大通りに面した場所に事務所を移したのも、有能な人材を受け入れるための1つの手段という意味合いがあります。
とにかく4、5年かけて、後継者となってもらえるような人材を育てたい。
できなければ、何か次善の策を考えます。
今はまだ、“生涯一営業マン”などといえます。
自分の中にそれでいいという自分がいるからです。
しかしあと10年も社長をしたら今と同じように心からそんなことをいえるか、率直にいって自信がありません。
そして、ぼくが革張りのイスにふんぞり返っているような社長になってしまったら、D産業が危うくなると思うのです。
自分が変わらないでいれば、D産業は安泰です。
つまり、誰かに社長業を任せてぼくがその社長から給料をもらえる、次の社長に使ってもらえるようなスタイルができれば、会社はさらに発展するということになるわけです。
大切なのはぼくが社長をやり続けるということではありません。
会社が順調に伸びていって、その中に自分の居場所があるということなのです。
ぼくが55歳ぐらいになるころは、今お付き合い願っている地主さんたちは代が代わっていることでしょう。
ぼくより若い後継者にD産業の社長の名刺をもって営業に行けるか、そんなことを考えています。
むしろ肩書がじゃま臭い気がする。
「親父さんの代から世話になっていたUです。」と、ぼく個人の名刺をもって営業に行きたい。
そのほうが性に合っている気がするのです。
ぼくはこれまで、フットワークの軽さを身上に仕事をしてきました。
これはこれからも変わりたくない自分の姿です。
つまり、社長の肩書がじやまになるような仕事をし続けたいということなのです。
目に見える具体的な目標をもつのがぼくの身上です。
これはさすがにまだ少し気が早すぎますが、そのときに出す挨拶状の文案はすでに考えてあります。
お世話になったお客様に「代表者が代わりました。
私はお客様の窓口として一からやり直しますので、後継者の息子さんもどうぞお気軽にまた呼んで下さい。」、多分そんな文面になると思います。
とっておきのノウハウがあるとすれば、多分こんなことだろうと思います。
自分は55歳になったら誰かに会社を任せる。
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